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お盆について

「お盆」の正式名称は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言います。

お盆には先祖や亡くなった方々が、浄土から地上に戻ってくると言われています。

先祖の精霊をお迎えし、供養をする期間を、お盆と呼んでいます。

お盆の最初の日を「迎え盆(お盆の入り)」、最後の日を「送り盆(お盆の明け)」といいます。

 

【お盆はいつからある?(お盆の歴史)】

 

『日本書記』によると、日本のお盆は推古天皇14年(西暦606年)に飛鳥寺(後の法興寺)で厳修されたのが最初だといわれています。この頃のお盆のお勤めは、寺院で勤めることが原則でした。

やがてお盆行事は国家行事となり、そして寺院だけでなく公家、貴族の自邸、民衆の家でもお勤めされるようになり、今日に至ります。

 

【お盆の準備について】

 

・お供えに必要なものを確認しましょう

 

宗派にもよりますが、精霊馬や盆提灯に加え、一般的には香・花・燈明・水・飲食の5つをお供えしましょう。 これらは「五供」と呼ばれています。

 

①香


 

お焼香のことです。かぐわしいお香の匂いは心を落ち着かせて、心身を清めてくれます。 「香は仏の使者」ともいわれるように、仏様やご先祖様、亡くなった方へ私たちの想いをお香の煙に託して届けるという意味もあります。

 

②燈明


 

燈明とはろうそくを指します。 灯された火は仏の智慧の光ともいわれ、煩悩を消し、心安らかにしてくださいます。

 

③花


 

基本的には、故人が生前好きだったお花や季節の生き生きとしたお花を飾ってください。

当日、生花店でお盆の時期に並んでいるお供え用花束を購入するのも良いですが、 事前に予約しておくと当日慌てずに済むのでおすすめです。

また生花店によっては宅配サービスもありますので、忙しい方におすすめ致します。

 

④水


 

特別なものでなくとも、水道水で問題ありません。 昔は自然から汲んできたお水や、仏様へお供えする専用の井戸水を用いることもありました。

 

⑤飲食


 

まず、仏様へご飯をお供えください。

そしてご先祖様や亡くなった方へも同様にご飯、あるいは生前好きだったものなどをお供えしましょう。

ただし、肉や魚など殺生を連想するものは避けると良いそうです。

匂いが強い食べ物や辛い物(唐辛子・にんにく・玉ねぎ、ニラなど)も同様に避けましょう。

また、お供えものは粗末にしないというのが大原則です。 お供えして手を合わせ、少し時間が経ったら下げて、家族でいただきましょう。

 

・8月13日の「迎え盆(お盆の入り)」の準備をしましょう!

 

お盆の日には、先祖や亡くなった方々が自分の家に帰って来ます。

帰る場所を作るために、お盆の準備が必要になってきます。

 

1.盆棚の準備方法

 

盆棚は、精霊棚(しょうりょうだな)とも言います。

お盆に先祖の帰ってくる場所が、各家庭の「お仏壇」であり「精霊棚」です。

ご家族の皆さんで真心をもってお迎えするのがご供養です。

盆棚は8月12日の夕刻または13日の朝に作ります。

 

【精霊棚の作り方】

 

<用意するもの>

・青竹

・ほおずき

・先祖の過去帳面や位牌

・五具足(線香を供える入れ物のこと)

・ローソク、ローソク台×2

・ナスの牛、キュウリの馬

・リン(お鈴)

・盆灯篭

・まこものゴザ

・お供えの花

 

【仏壇を用いる場合】

 

・笹竹

・ほおずき

・ナスの牛、キュウリの馬

・お供えの花

 

※ご先祖様はきゅうりの馬に乗り、ナスの牛に荷物を載せて、あの世とこの世を行き来するといわれています。来るときは馬で早く、帰るときは牛のようにゆっくりという意味も込めてあります。

 

・8月13日「迎え火」でご先祖様をお迎えしましょう

 

13日にはお墓参りをしましょう。そして、お寺で迎え火の火種をいただいてきます。

家の門口や玄関に焙烙(ほうろく)の器を置き、オガラと呼ばれる皮をはいだ麻の茎を折ってつみ重ね、火をつけて燃やし合掌します。

これを迎え火といい、オガラを燃やしたその煙に乗って先祖の霊が家に戻って来るのを迎えます。

外から内に入るように火をまたぐと、先祖の霊を迎えたことになります。

 

・8月16日「送り火」でご先祖様を送りましょう

 

16日に送り火を焚いて、家に迎えた先祖の霊にお帰りいただきます。

迎え火を焚いた同じ場所で、オガラをつみ重ねて火を付け、内から外に出るように火をまたぎます。
また、昔は川や海のかなたにあの世があると考えられていたので、地域によっては海や川に送り火を流して精霊送りを行います。

藁で作った舟にお供え物や飾り物を乗せた精霊舟や、たくさんの灯篭を流して精霊を送るとともに、病気や災いも一緒に流すという意味があります。

今でも全国各地で、精霊送りの行事が行われています。

 

【お盆のお墓参りはいつ行くべきか】

 

必ずこの日に行かなくてはいけないというルールはありません。

お墓参りは行けるときに、参れる人がお参りしましょう。

ただ、盆入りする前に行く方が多いかと思います。お墓や仏壇がきれいな状態でお盆期間を過ごしたいという方が多いようです。

 

【お墓参りのマナーとは】

 

明確なマナーというのはありません。

お墓のお掃除(雑草を抜いたり、墓石を磨いたり)をした後に、お花とお水・お供物・ろうそく・お線香をお供えし、心を込めて手を合わせましょう。

また、菩提寺や霊園の規則を確認し、しっかりと守っていただければと思います。「動物がお墓を荒らすのでお供えものは持って帰ってください」など、皆様のご先祖様のお墓を守るための規則が必ずあると思います。

菩提寺などの本堂にあがる可能性がある場合には、裸足では失礼ですので、靴下を履いていくのが良いでしょう。

 

【最後に】

 

福島市ですと、毎年「福島とうろう流し花火大会」が開催されています。

阿武隈川両岸の60本の大たいまつの中を、約6,000の色とりどりの「とうろう」が川岸に並べられ、花火が夜空を彩ります。

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